関地蔵院

■場所/亀山市関町新所1173-2
■アクセス/JR関駅下車徒歩10分
名阪国道・関ICより10分
■お問合せ/関地蔵院
TEL.0595-96-0018
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せきの地蔵さんに振袖きせて奈良の大仏むこに取るの俗謡で名高い関地蔵院。天平13(741)年、奈良東大寺で知られる行基菩薩が、諸国に流行した天然痘から人々を救うため、この関の地に地蔵菩薩を安置したと伝えられています。この本尊は日本最古の地蔵菩薩で、関に暮らす人々に加え、東海道を旅する人々の信仰も集め、全国の数あるお地蔵様の中でも最も敬愛されていると言われています。境内の本堂、鐘楼、愛染堂の3棟の建物は国の重要文化財に指定。

●関の地蔵と一休和尚

元禄8年(1695)に記された『地蔵院略縁起』には、「昔日紫野大徳寺の一休和尚関東行脚の時、所の者開眼を請ひければ即ち衣の襟を尊像へ供養し給うなり。」とあります。
また、寛政9年(1797)に発行された『東海道名所図会』には、このように書かれています。
修繕をした地蔵の開眼供養をしてほしいと考えていた村人たちが、関宿を通りかかった一休和尚に頼んだところ快く引き受けてくれました。しかし、一休和尚は「釈迦はすぎ 弥勒はいまだ いでぬ間の かかるうき世に 目あかしめ地蔵」と詠み、立小便をして立ち去ってしまいました。これに怒った村人たちは別の僧に開眼供養をやり直してもらいましたが、その晩、高熱を出したある村人の夢枕に地蔵が立ち、供養を元のようにせよと命じました。あわてて桑名の宿にいた一休和尚に助けを求めると、地蔵の首にかけるようにと古びた下帯を手渡され、言われたとおりにしたところ、高熱は下がったといいます。